先月のヴァレンタイン前日に飛び込んだニュースとして記憶にある方も多いと思う。鹿児島県伊佐市の上空で海上自衛隊のヘリコプターが行方不明となり、宮崎県えびの市で墜落してるのが発見されたニュース。
海上自衛隊基地のある鹿児島県鹿屋市を取材したところ、墜落したヘリコプター操縦士に関して話を聞けた。
犠牲になったのは、群馬県出身の20代訓練学生。この訓練生は不器用な面があり、飛行訓練にも苦戦することが多かったようだ。小型ヘリの訓練を始めて約7カ月、別の基地では小型飛行機の訓練も約5年間経験するなど、夢だったパイロットになる為、必死に努力していた。そして、「次の試験で必ず!」という思いが強かったという。
そして、悲劇に遭ってしまった訓練フライト。
それは操縦士の資格試験まで最後の1回だった。
事故の一報を聞いた両親は、群馬県から自衛隊機で病院へ駆け付け「操縦士の記章のウイングマークを付けさせてあげたかった」と涙した。後日、鹿屋航空自衛隊でも行われた葬儀では、多くの隊員が整列し、悲しみに暮れた。園田群司令は事故を謝罪し、「若い学生と同僚隊員を失うことは本当に悲しい。ご家族の気持ちを思うと耐えられない」とコメントを出した。
夢の為に必死に努力した若者。
夢半ばで悲劇に遭ってしまった彼の心情を思うと心が痛い。
一度しかない人生、生ある限り夢を追い続け、必死に生きたいものだ。